平成12年3月定例議会報告  (第4号)

 

 3月定例議会が終了しましたので議会報告を致します。3月定例議会の特徴は「予算議会」であることです。平成12年度(平成12年4月〜平成13年3月)のお金の使い道を決定します。予算は、一般会計と5つの特別会計(国民健康保険事業、土地取得、老人保健、下水道事業、緒川駅東土地区画整理事業)と水道事業会計に分かれていて、予算書は予算説明書と合わせると400ページ近くに及びます。これらの書類の中に、一般会計124億円、特別会計80億円、合計204億円もの使途が科目毎に記載されています。水道事業は原則独立採算の企業会計になっていて貸借対照表が出てきます。作る方もご苦労ですが、読むのもなかなか大変です。本会議では、担当部長が要点を早口で説明してくれます。

 本会議は3月4(土),6(月),8(水),9(木),10(金),21(火)と6回開かれました。このうち、4〜8は主に一般質問、8の後半〜10は議案の説明質疑、21は討論・採決でした。

 

 

 

一般質問の報告

 

 

  @新学習指導要領に関して

   1)小中学校のカリキュラムはどう変わるか?

   2)クラブ活動・部活動の存続は?

   3)塾と学校の位置づけは?

   4)国際化に向けた教育は?

について町の姿勢を聞いてみたいと思いました。特に、部活動の存続については、父母の皆さんから心配の声が上がっています。

今回は初めて教育ネタに挑戦しました。稲葉教育長(なんと、我々が中学生の頃、東浦中学校で社会と英語の担当教諭、陸上部の顧問をしていらっしゃった稲葉先生)から、行政の答弁らしからぬ、丁寧でわかりやすい答弁を頂きました。ただ、時間不足(質問と答弁で25分)で突っ込んだ議論が出来なかったのが残念です。

 

 文部省の新学習指導要領が、平成14年度から全面実施となります。それまでの2年間の移行期間を経て、完全学校週五日制、授業内容の削減(授業時間約10%減、内容約30%カット)、総合的な学習(各学校が独自に、例えば、国際理解、情報、環境、福祉、健康に関わる実践的なカリキュラムを創意工夫する。週3時間前後となる。)を実施、知識偏重から基礎・基本を重視、自ら考え生きる力を養うとしています。授業内容の削減により例えば、小学校では、分数は1年先送り、小数の計算は小数点第1位まで、4桁同士の足し算は削除、円周率は3でOKとします。中学校では球の体積や不等式を教えません。

 この30年間カリキュラムは平易になる一方です。大学では分数のわからない理工系学生も出る始末です。果たして、平易にすれば「落ちこぼれ」は減るのでしょうか。「ゆとり=削減」なのか。学校の授業では飽き足らない「噴きこぼれ」はどうすれば良いのでしょうか。塾に通えとでも言うのでしょうか。今まで、愛知県は幸いにして、私立お受験戦争の首都圏とは違い、公立の学校が頑張っていて、誰もが安価で質の高い教育を受ける機会に恵まれてきましたが、近い将来、愛知県においても公立学校教育の信任が揺らぎかねません。以上は、(教育現場を知らない)私の個人的意見を述べたまでですが、どうも、昨今の教育改革は後ろ向きの感が拭えません。皆さんはどうお感じでしょうか。

 塾については、従来文部省は塾を目の敵にしてきたのですが、最近、学校の授業の補習的な役割を塾に期待するとか、英会話スクールに通う学童に対して補助を出すとか、塾を容認する方向に転換しています。東浦町では塾と学校の位置づけをどう考えているでしょうか。学校の授業で理解不十分な点を補習するところなのか。学校の授業では飽き足らない子供が行くところなのか。何らかの役割分担を考えているのか、それとも塾は基本的には奨励しないのか。この点については、時間の関係で十分な議論が出来ませんでした。はっきり答弁があったのは、学校では解り易く楽しい授業を目指すことと、休日には家庭での時間を大切にしてもらいたいとのことでした。

 新学習指導要領では、中学校のクラブ活動は廃止、又、特別活動の中の部活動に関する記述が削除されています。従って、授業時間中に行われる(必修の)クラブ活動のみならず、(課外の)部活動までもが廃止されるのではと言う「誤解」が父母の皆さんの間にあったようです。実際には、中学校においては(必修の)クラブ活動は廃止されますが、(課外の)部活動は従来通り存続します。小学校においては、クラブ活動も部活動も従来通り存続します。ただし、クラブ活動については、これまであった年間35時間の縛りが無くなるため、学校によって時間数の削減が出てくるものと思われます。

 しかしながら、部活動が廃止になることはないにしても、専門の顧問の不足(いまでは我々が小中学生だった頃とは違って、ピチピチした体育会系の若い先生が少ない。)による部活動の弱体化が危惧されます。実際に指導者の不足を補うために、OB等の経験者の協力を仰いでいるケースもあるようです。それから、中学校でクラブ活動が廃止されますが、週に一回程度軽くスポーツで汗を流したい生徒や、科学クラブなどの特別教室を活用して授業中にできない実験をしたい生徒たちのニーズをどうやって満足させるかが問題です。これについては、選択教科や総合的な学習の時間を使って対応していきたいとの答弁でした。

 国際化に向けた教育としては、中学校において、英語を母国語とする英語指導助手を採用。生徒を年間十数人選抜してカナダのノースバンクーバーで10日間ホームステイさせたり、教員を毎年2人、海外の学校へ研修に派遣したりしているとのこと。観光旅行的な要素は排して、個々人の体験を重視する内容を心掛けているようです。

 教育長の答弁に、「外国の文化に触れることと同時に、自国の文化についても深く理解することが大切。」との言葉がありましたが、まさに同感です。近年、英語を喋れば国際人と言った安易な考えを耳にします。コミュニケーションの手段としての英語の重要性は言うまでもありませんが、外国語を話せる以前に、自分自身の言葉で自分のこと、あるいは、自国のことを説明できるだけの見識と国語力が必要なことが忘れ去られているように感じます。国際化とは、国際社会で対等に尊重、尊敬し合えることを意味するものと思います。サミットで日本の政治家が、江沢民やエリツィンに比べて頼りなく見えるのはなぜでしょうか。これは少なくとも英語のせいではないのは確かでしょう。

 傍聴に来てくれた中学の同級生いわく、「部活については、ちょっと勉強不足だったね。年頃の子供を持つ父母はもっと詳しいよ。それから、優等生で過ごした人には落ちこぼれの心理は解らないかもね。」などなど、きついお言葉を頂きました。父母の方々のご意見・アドバイスを募集中です。中学校の林間学校で飯ごう炊爨やキャンプファイヤーをやらないのはなぜか?等の疑問もいただいています。

 

 

  A市街地の再生について

   1)まともな道路のない旧市街地のゴーストタウン化をどう克服するか?

   2)JR駅周辺や366号バイパス沿いの活性化は?

   既成市街地の再生と山の手の自然保護、市街地誘導のあるべき姿をテーマにしました。

 

 東浦の既成市街地にたくさんある無接道地や道路の狭小な土地、排水路の整備されていない土地は、建物の建て替えもままならず、利用できないままに、空家や空地が目立っています。ゴーストタウン化が進みつつある既成市街地にどうやって息を吹き込んでいくのでしょうか。町としては、建て替え時に道路中心線から2メートル以上セットバックしてもらって後退用地を買い上げ、徐々に道路を広くしていくしか手だてがないのが実情です。

 狭い日本。土地もリサイクルの発想が必要となってきます。「昔の権利が交錯している所はややこしいから、山の手を開発して伸びていこう。」という安易な考えは、今は良くてもいずれ行き詰まると思います。新しい所を求めて、移っていく。古い所はどんどん衰退していく。焼畑農業と言う言葉がありますが、まさに焼畑商業、焼畑工業、焼畑宅地開発ではありませんか。

 今こそ、町として、しっかりした都市計画のビジョンを持つべきです。それに基づき、建ぺい率・容積率の機動的な運用は出来ないでしょうか。そして、住民を巻き込んで、住民参加の議論をすべきです。また、税制面での促進策(例えば、ある期間ある地区を指定して、建物を地区計画に沿って建て替えた場合、固定資産税等を免除するなどの措置〈謂わば企業立地促進条令の住宅版〉)は考えられないでしょうか。

 JR駅周辺や366号バイパス沿いは、市街地に隣接しているうえに交通の便も良く、開発には絶好の場所です。まさに市街地を誘導すべき場所であるにもかかわらず、残念ながら農振農用地のため開発が規制されています。これは過去の政策の失敗と言えますが、現在、緒川駅東地区については町主導の区画整理が進行中です。石浜駅西では、組合施工の区画整理により、やっと宅地としての利用が進んできました。森岡駅東では、366号バイパス沿いに工業団地が計画されています。それと合わせて森岡駅北側の踏切が拡幅されます。一方、生路では昔からJR線の東側まで集落がひらけていたにもかかわらず、その後、整備が全く進んでいません。工業地域の指定で、工場を誘導すべきとされていながら道路の整備さえされていないのが現状です。藤江では東浦駅の東側は依然として農地のままです。

 幹線道路と鉄道が田んぼの中を走っていて市街地と繋がっていないのは、いかにも不自然です。JR線を中心に366バイパスから旧市街地までの幅を持つ南北に帯状のまちづくりを進めるべきです。同時に東西にハシゴ状の横断道路が必要です。但し、答弁にもありましたが、実現には区画整理等と組み合わせられるかがカギとなります。もちろん地元の熱意ある要望があるかどうかも重要です。県の土地利用計画や人口計画、国の施策との合致も必要です。森岡工業団地は、農水省の農村活性化事業を利用して農振除外が可能となったそうです。

 

 

  B情報公開の質について

   1)基本計画、基本構想、図面、データ等の公表、配布、販売は?

   2)計画・構想の早期公表は?

   3)行政の守秘義務を盾にとって説明責任を全うしていないのでは?

   などなど、住民と行政の情報格差を埋める努力がテーマです。

 

 本定例議会で、東浦町公文書公開条例が改正され、「誰でも」「知る権利が保証」されるようになります。これで体裁は整いますが、中身が伴うかが問題です。私は、個人情報に関するもの以外は、理由を問わず、誰でも入手可能でなければならないと考えています。

 策定中の第4次総合計画は役場で閲覧可能とするほか、概要版を全戸配布するとの答弁でした。数年前、緑の基本計画を閲覧したときは、都市計画課のカウンターで立って読んでいってくださいと言われました。これでは誰も読む気はしません。当時はコピーも禁止でした。(禁止する理由は見当もつきません。今では1枚10円で可能。)刈谷市では、販売こそしていませんが、企画制作課に総合計画・環境計画・福祉計画等のファイルがまとめて置いてあり、その場で座って閲覧できるようになっています。もちろん何処の誰が何のために閲覧したいのか素性を聞かれることもありません。余談ですが、刈谷市役所では、職員が電話に出る時、「○○課○○係の誰々です。」と名乗ります。これは、責任感や仕事に対する自負にも繋がるはずです。

 図面・データ等の内部資料もプライバシーとは関係ないにもかかわらず、業者はダメとか、何かと理由を付けて出し渋る傾向があります。むしろ知りうる人、知り得ない人の格差を作らないことが大事ではないでしょうか。昨今の情報公開の流れの中で、昔は秘密だったものも、今では、頼めば出てくるようになりつつあります。しかし、我々住民は、資料の固有名詞を知らないので、どんな資料を見ることができるのか、窓口にメニューが必要です。住民が行政情報にアクセスし易くするにはどんな工夫をすべきか。役所にその気配りが出来るかどうかが問題です。

 住民に対して計画を早期に公表することも大切です。緒川の農協GSから緒川駅東区画整理地内に通ずる都市計画道路緒川東西線が計画されているのは周知のことです。この計画は、都市計画決定以前には計画予定地に関わる住民に対し公表されていませんでした。しかし当時、JRの高架は既に完成していて、ちゃんとスパンが開けてあったそうです。JRは知っていて住民は知らされていなかったのです。

 また、今年2月の臨時議会の補正予算審議で、緒川駅東区画整理に伴うカリモクの立退き補償の金額の内訳を質問したところ、プライバシーに関わる??ので答弁できないとのことでした。(結局、助役の指示で内訳は聞くことができましたが・・・。)我々議員はチェック機関としての責任があるわけですから、判断に足る最低限度の情報は前もって知らされていなければ、賛成することもできません。もちろん交渉事が絡む場合の途中段階での公開は困難なことは承知しているつもりです。しかし隠すから、かえって不透明な部分が生じるのではと思います。公金支出に絡むことなので、もう少しスッキリできないものでしょうか。

以上に対する答弁は、「職員全体の意識を変えていく必要がある。」「情報提供コーナーを設けたり、先進地を習っていきたい。」「出来る範囲のものは公表するよう努めていく。経過の段階での公開は、これからの課題。」とのことでした。

 最後に、ちょっと脱線して「東浦町のホームページは観光案内の域を脱していないので、もっと政策情報が欲しい。」「最近話題のGIS(地理情報システム)についての情報収集をしては。」と注文を付けておきました。

 

 

 

議案審議

 

 

[条例案]

 以下の条例案が審議されました。例によってほとんどが町側の提案です。2件の議員提案が含まれていますが、国の法律(地方自治法)改正に伴う議会委員会条例と会議規則の語句の部分的な変更です。

 

@地方分権推進のための関係条例の整備(語句の変更、規則の条例化)

A公文書公開条例の一部改正(「住民の知る権利を保証」と「何人も公開を請求できる」を明記。旧条例では、対象を東浦町民と利害関係者に限定していた。)

B個人情報保護条例の一部改正(語句の変更)

C議員の報酬に関する条例の一部改正(報酬月額を5千円引き下げ)

D非常勤特別職の報酬に関する条例(水防協議会と公民館運営審議会の廃止)

E常勤特別職の給与に関する条例の一部改正(町三役の給与月額を1万2千円引き下げ)

F教育長の給与に関する条例の一部改正(給与月額を1万2千円引き下げ)

G町営住宅整備基金条例の制定(町営住宅建て替え基金の設立)

H平成12年度固定資産税の納期の特例に関する条例の制定(評価替作業に伴う納付期限変更の為の時限立法)

I福祉センター条例の一部改正(通所介護事業の実施)

J要介護老人介護手当支給条例の一部変更(支給対象者の区分)

Kちびっ子広場に関する条例の一部改正(岡田ちびっ子広場の廃止)

L児童館条例の一部改正(生路児童館の設置)

M国民健康保険条例の一部改正(無届け等の罰則の強化)

N国民健康保険税条例の一部改正(介護保険導入に伴う変更)

O都市公園条例の一部改正(おもしろサイクル広場の設置、不正使用の罰則の強化)

P公共物管理条例の改正(使用料の設定)

Q準用河川占用料条例の制定(占用料の設定)

R議会委員会条例の一部改正(語句の変更)

S議会会議規則の一部改正(語句の変更)

 

 

[承認事項]

@助役の選任(新助役として戸田前産業建設部長)

A下水道工事請負契約の変更(5百万円の減額、矢作建設)

B町道路線の認定(藤江山敷宅地開発地内)

 

 

[予算案]

@平成11年度補正予算

A平成12年度一般会計予算

B平成12年度国民健康保険事業特別会計予算

C平成12年度土地取得特別会計予算

D平成12年度老人保健特別会計予算

E平成12年度下水道事業特別会計予算

F平成12年度緒川駅東土地区画整理事業特別会計予算

G平成12年度水道事業会計予算

 

 予算案の中にはいくつか気に入らない点もあります。しかし個々の支出に対する賛否をとるわけではありません。あくまでも1つの予算案全体に対して賛否を表明する仕組みになっています。したがって、少々気に入らない点があるくらいで予算そのものに反対するわけにもいきません。また、予算については首長のみに提案権が認められており、議員が対案を出すこともできません。

 気に入らない支出と言えば、平成12年度一般会計予算の中で、石浜駅前駐輪場の新設に1億8千8百万円というのがあります。土地の購入費に約50万円/坪、立体ならいざ知らず単なる屋根付駐輪場の建設費に約20万円/坪では、少々高過ぎるのではないでしょうか。ちなみに近隣の区画整理の保留地の単価は40万円/坪前後です。それから、○○推進協議会、○○建設促進期成同盟会、財団法人○○などの外郭?団体への負担金。個々の金額は数千円から数十万円ですが、数が半端じゃない。中にはお役人の飲み食いや、天下り官僚の給料に化けているものも有るのではと勘ぐりたくなります。本当に必要なもの以外はリストラすべきです。

 採決では、一般会計予算案、5つの特別会計予算案、水道事業会計予算案のすべてに賛成しました。

 

 

[請願及び意見書]

@聴覚障害者の社会参加を制限する欠格条項の早期改正を求める請願

A理容「業務独占資格」の規制緩和に反対する請願

B酒販売免許制度の緩和反対に関する請願

C医薬品販売(薬局・薬店)の規制緩和に反対する請願

D聴覚障害者施策の充実に関する意見書

E国立療養所の結核入院等医療体制の存続・充実を求める意見書

F適正な飲酒環境についての意見書

 

 今回も、請願と意見書が多数上程されました。請願と意見書はどこが違うのでしょうか? 請願は、憲法で保障された国民の基本的権利で、誰でも、議員の紹介を経て議会で採択されれば、国や県などの関係機関に対して希望を述べることができます。意見書は、地方自治法で定められた議会の権限で、議員が発案し議会で可決されれば、関係機関に意見書を提出することができます。これらは大抵の場合、党の上部組織からの「雛型」があるようです。したがって、全国、同時期に、同じような内容のものが提出されるようです。果たして毎回送られてくる膨大な数の請願や意見書は、国等でどう処理されているのでしょうか。

 賛否は、事前に「談合」を開いて意見調整します。さもなければ、全会一致で賛成なんてあるわけはありません。ABCEは、共産党の提案なので、他の会派は基本的には反対なのですが、アルコールに関しては、未成年者への販売規制は欧米では常識であること、県議会では全会一致で規制緩和に反対の立場をとっていることから、「全会一致で可決しようよ。」ということになりました。また、「国立療養所の結核入院医療体制・・・」は、国立病院の労組の合理化反対運動の一環として出てきたものと思われますが、近年、結核が再問題化しつつあること、事前の意見調整の結果、国立中部病院の充実と絡め、内容をぼかして意見書案とすることで、これまた「意義なし。」ということになりました。趣旨を曖昧にしてまで「全会一致」にこだわる必要はないと思うのですが、かく言う私も大勢に従いました。

 

 

 

町営バス構想の現状

 

 

 1月26日にかねてからお願いしてあった名古屋大学の加藤助手を招いて、東浦のバス輸送はどうあるべきか加藤先生のお考えを披露していただきました。レクチャーの方は、大好評で、「目から鱗が取れた。」「ろくに調査もしていないし知恵もしぼっていない自分たちが情けない。」「コンサルに頼むより遥かに充実していた。」等々、出席した委員や行政の担当者にとって大変参考になりました。

 とにかく我々は、バスの利用者の身になって考える事を全くしていなかったように思います。かく言う私も、前日にあわてて、バスに乗ってみました。やはり乗らなければ気が付かないことがたくさんあります。東浦役場前のネーミングしかり(役場とは程遠い小原クリニックの向かい)、刈谷市役所のバス停の場所しかり(刈谷市巡回バスは玄関に乗り入れていない。おまけに場所も大変わかりにくい。)。それから、バスの便数ですが、やはり自分のような比較的若い世代の場合、待ち時間が長いのは決定的欠点で、長くとも1時間ヘッドが必要ではないかと思います。それ以上の間隔になると、時間を気にしないお年寄りしかターゲットにできないような気がします。

 結局、12年度の予算では、引き続き知多バスに2千4百万円もの補助金を出して、バスの運行を継続してもらうことになりました。ただし、加藤先生の意見では、口を出さずに金だけ出すのは、最悪の選択で(知多バスにしてみれば、経営努力をせずに乗降客の有無に係わらず収益が得られる。)、13年度以降は抜本策を考えねばならない状況です。進展があれば順次お伝えしていきます。

 

 

 

議会広報

 

 

 議会広報編集委員会では、各委員が意見を出し合い、より解りやすい、よりオープンな「議会だより」の改良に取り組んでいます。まず、これまで質問者の名前も明記されていなかった一般質問は、各質問者に1ページを割り当て、自ら原稿を書くようにしました。又、常任委員会報告や、本会議での議案審議の内容、採決の結果(各会派の態度)もお伝えするようにしました。ただ、紙面の関係で、すべてをお伝えできないのは残念です。委員一同、さらに、読み易く楽しい紙面を目指しています。議会だよりに関するご意見ご感想をいただけると幸いです。

 

 

 

 

 これはあくまでも私個人の目から見た議会活動報告です。意見・考え方を異にする方も居られるのは当然のことと思います。ご意見、ご批判、ご要望、アドバイス等何なりとお気軽にお寄せください。

 6月定例議会本会議の開催予定は6月10(土),12(月),13(火),21(水)の4回で、いずれも朝9時30分からです。10・12・(13)は一般質問、13は議案の説明質疑、21は討論・採決です。

 

平成12年4月27日

 

神谷明彦

E-mail kamiya-a@mbk.nifty.com

 

 

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